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中古車購入のオプション選び方。保証は1年、比較は保証込み総額でする

中古車購入で入れるべきオプションと付帯サービスの選び方を解説します。保証は有償でも1年程度を編集部としておすすめし、メンテナンスパックの要否の判断基準、複数店舗を比べる際は車両本体価格でなく保証込みの支払総額で比較する理由を試算例つきで整理します。

中古車販売店で保証書を受け取り契約内容を確認する若い男女とスタッフ

中古車を選ぶとき、多くの人は車両本体の価格に目が向きます。

しかし、実際の負担を決めるのは保証やメンテナンスパックといった付帯サービスの中身です。保証は有償でも1年程度をつけることを、BEOWNER編集部としておすすめします。メンテナンスパックの要否は判断基準で決まり、複数の販売店を比べるときは車両本体価格でなく「保証込みの支払総額」で見る必要があります。数値や相場はすべて2026年7月時点の目安であり、車両の年式や販売店によって条件は変わります。中古車選びの基本的な手順は失敗しない中古車の選び方にまとめています。

保証は「つけるか」でなく「何年、どこまで」で選ぶ

中古車販売店の多くは、購入時に無料の保証を付けています。国産車でおおむね3か月、輸入車で1か月ほどが目安で、これだけで十分と考えるのは早計です。エンジンやミッションといった主要機構の重大な故障は、納車から半年から1年ほど経ったころに表面化することも珍しくありません。無料保証の期間を過ぎてからの故障は、修理費が全額自己負担になります。実際にかかる修理費の水準はよくある車の故障と修理費の相場にまとまっています。

BEOWNER編集部がすすめるのは、無料保証で終わらせず、有償であっても1年程度の保証を検討することです。理由は2つあります。まず、主要機構の初期不良や隠れた劣化は、納車後半年から1年のあいだに出やすいこと。もうひとつは、1年保証を追加する費用の相場が軽自動車、普通車ともにおよそ年2万円から5万円程度と、車両価格に対して大きすぎない水準に収まることです。

保証の「範囲」も、期間と同じくらい重要です。保証書に書かれた対象部位は、販売店やプランによって差があります。メーカー系ディーラーの保証は、エンジンやエアコン、カーナビ、バッテリーまで幅広い部位を対象にする一方、一般の中古車販売店の無料保証はエンジンやミッションなどの主要機構に限られ、パワーウィンドウや純正ナビ、自動ブレーキのセンサーといった電装品は対象外にしていることがあります。保証書を受け取ったら、対象部位の一覧を確認し、主要機構だけでなく電装品まで含むかを見ておくと、後から「対象外でした」と言われる場面を減らせます。

保証にはもうひとつ、走行距離の条件があります。短期の無料保証では走行距離1,000kmから3,000km程度の上限が設けられていることがあり、通勤や遠出で距離を伸ばす人だと、保証期間内でも上限に達してしまう場合があります。一方、有償の1年保証は走行距離無制限としているプランが多く、距離を気にせず使えるのが利点です。契約前に、保証書の走行距離条件を必ず確認してください。

メンテナンスパックは入れるべきか、判断の基準

メンテナンスパックとは、次の車検までに必要になる点検や消耗品交換をまとめて契約時に払っておくプランです。中古車の場合、次回の車検までのおよそ24か月分をまとめるプランが一般的で、6か月点検、12か月点検、オイル交換、ワイパーやエアフィルターの交換などが含まれます。

判断基準は、主に3つです。第一に、次の車検まで乗り続ける予定があるかどうかです。数年で手放す予定なら、まとめて前払いする意味は薄れます。第二に、年間の走行距離です。走行距離が少ない人は、オイル交換の目安であるおよそ半年から1年、または3,000kmから5,000kmごとという交換サイクルに対して、距離が伸びないまま交換時期だけが来ることになり、割高になりやすい傾向があります。第三に、個別払いとの総額差です。メンテナンスパックは個別に依頼するより割安になるよう設計されていることが多いものの、初期にまとまった費用が必要になるため、車両価格や他の初期費用と合わせた総額で見て、無理のない範囲かを確認してください。

長距離通勤や週末の遠出でよく乗る人、点検の管理を店に任せたい人には向きます。近距離の利用が中心で走行距離が伸びない人には、必須ではありません。

比較は車両本体価格でなく「保証込みの支払総額」でする

複数の中古車販売店を比較するとき、多くの人は車両本体価格の安さを基準にしてしまいます。しかし、保証やメンテナンスパックの有無、期間、範囲は店ごとに異なるため、車両本体価格だけの比較は意味を持ちません。同じ条件で比べるには、保証やメンテナンスパックを含めた「支払総額」を基準にする必要があります。

自動車公正取引協議会が定める自動車公正競争規約では、2023年10月1日の改正以降、定期点検整備や保証を付帯する場合、その費用は車両価格に含めて表示することが義務づけられています。保証込みの支払総額こそが実際に比較できる金額だという考え方は、この業界ルールにもとづいています。

2枚の見積書を見比べる女性 車両本体価格だけを見比べても、保証の条件が違えば本当の総額は分からない。

試算例 本体価格が5万円安いA店と、1年保証込みのB店

分かりやすくするために数字を仮定した試算例です。同じ年式、同じグレード、同じ走行距離のコンパクトカーを、2つの販売店で見積もった場合を考えます。

項目 A店 B店
車両本体価格 148万円 153万円
標準保証(無料) 3か月 3か月
追加した保証 1年保証を有償で追加(目安5万円) 1年保証(走行距離無制限)が価格に込み
諸費用(法定費用や登録手続き等) 15万円 15万円
支払総額 168万円 168万円

車両本体価格だけを見ると、A店の方が5万円安く見えます。しかし、B店と同じ1年保証をA店でも付けると、追加費用の分だけ差が縮まり、支払総額はどちらも168万円になります。もしA店の追加保証料が相場の上限に近い6万円だった場合、支払総額はB店より1万円高くなり、本体価格の安さで選んだつもりが、結果的に高い買い物になります。安さの根拠を見極める考え方は中古車の狙い目の見つけ方も参考にしてください。

比較検討するときは、次の項目を両店で揃えてから支払総額を出すと、実際に比べられる金額になります。

  • 保証の期間と範囲(主要機構のみか、電装品まで含むか)
  • 保証の走行距離条件
  • メンテナンスパックの有無と対象
  • 法定費用や登録手続きなどの諸費用

見落としがちな費目。納車整備費用と車両状態評価書

支払総額を比べるときに見落としやすいのが、納車整備費用です。「定期点検整備あり」や「定期点検整備付」と表示されている車は、整備費用がすでに車両価格に含まれています。そうでない車は、車両価格とは別に10万円から30万円ほどの整備費用がかかることがあります。内訳は、法定費用や登録手続代行費用のほか、洗車やクリーニング費、輸送にかかる陸送費などです。見積書に「整備費一式」とだけ書かれている場合は、内訳を確認してください。

納車前点検を行う整備士 納車整備の内訳は販売店によって差が大きい。見積書の「一式」表記は内訳を確認する。

もうひとつ、判断材料になるのが第三者機関による車両状態評価書です。JAAA(日本自動車鑑定協会)のような中立的な検査機関が、外装や内装、修復歴などを共通の基準で評価し、点数や所見として書面にまとめたものです。AISやJAAI(日本自動車査定協会)など、同様の役割を持つ検査機関も存在します。販売店が説明する車両状態と、第三者機関の評価書を照らし合わせることで、修復歴や不具合の見落としを減らせます。評価書の発行元や評価基準は機関によって異なるため、どの機関の評価書かを確認しておくと安心です。

保証、メンテナンスパック、納車整備費用のいずれも、車両本体価格には表れません。複数の店を比べるときは、これらをすべて含めた支払総額で並べ直してから判断してください。購入全体のどの段階で何を確認するかは初めての車購入チェックリストにまとめています。

参考資料

よくある質問

中古車の保証は無料のままで大丈夫ですか?

国産車で3か月、輸入車で1か月ほどの無料保証が基本です。主要機構の重大な故障は半年から1年で表面化することもあるため、有償でも1年程度の保証を検討することをおすすめします。

メンテナンスパックは必ず入るべきですか?

必須ではありません。次の車検まで乗り続ける予定があり、走行距離もある程度伸びる人には向きますが、短期間で手放す予定や走行距離が少ない人には割高になることがあります。

車両本体価格と支払総額、どちらで販売店を比較すればよいですか?

保証やメンテナンスパックの条件は店ごとに違うため、車両本体価格だけの比較は意味を持ちません。同じ保証条件を揃えた支払総額で比べるのが基準になります。

この記事を書いた人

BEOWNER編集部編集部

クルマを初めて持つ人に向けて、購入、維持、売却の記事を編集部で企画・執筆・確認しています。